品格を高めるナプキンのテーブルマナー

夕食を食べるときには、様々な汚れを拭き取ったり、口の周りを拭くためにナプキンを利用すると言うことも少なくありません。しかし正式なテーブルマナーではこの使い方にも細かな注意が必要であり、またその使い方によってはお店や周りの人に対して失礼なサインを送ってしまうことになる場合もあるので、十分に注意をすることが必要です。

ナプキンを取るタイミング

逆にこれらのマナーをしっかりと覚えておくと、非常に知識のある紳士や淑女とみなされることになるため、ぜひ覚えておきたいものです。 テーブルの上にきれいに置かれているナプキンを取るタイミングは、実は細かく決められています。パーティーの時は乾杯が終わってからで、また主賓や上司がいる会場では、その人が取ってから取るのがマナーです。内輪の集まりなどでレストランなどを利用する場合には、それぞれが食べ始めるタイミングで席に着いたらすぐに取ってもよいことになっているため、その基本を覚えておくと便利です。使用する際には2つ折りにして、折った側を自分のお腹に向くように膝の上に置くのが基本です。

ナプキンの使い方

食事中に口を拭く場合には、2つ折りにしている内側上部を使用するのがマナーで、これは汚れたナプキンの皮が外から見えないようにすることを意識することが大切です。同様に、指先が汚れてしまった場合なども内側を利用することがポイントとなります。中座するときは椅子の上に軽くたたんでおくか、背もたれにかけるようにし、テーブルの上におくと食事が終了したことになるので注意をしなければなりません。また万が一床に落としてしまった場合には、自分で拾わずにお店の人に拾ってもらうのがポイントです。

留意すべきこと

お店で出されたナプキンを使用せずに、自分のハンカチなどを使う事は、お店のナプキンは汚くて使えないと言う意味になるので失礼にあたるため注意をすることが大切です。同様に、食事が済んだ後きれいに畳んでおく事は食事がまずかったと言う意思表示になるので。この点にも十分に注意をしなければなりません。無造作に丸めて置いておくのが良いマナーとなっているため、この点を知っておくと非常に便利です。 さらに隣の人が落とした場合でも、気づかないふりをしておくのが世界共通のテーブルマナーとなっています。隣の人に恥をかかせないようにするための基本的な振る舞いとなっているので、親切心のつもりで拾ってあげたりなどしないようにすることもポイントとなります。日本の食事とは異なる部分も多いのですが、状況に応じて使い分けることで、大きな違いを見せるポイントとなっています。

出来る人は知っているフォークのテーブルマナー

洋食を食べる際には、テーブルマナーを知っているのと知らないのとではその食べ方や様々な立ち振る舞いに大きな評価の違いが出ることが少なくありません。普段あまり意識せずに使っていると言う人でも、その使い方が誤っていると思わぬところで恥をかいてしまうのです。そのため最低限のマナーを知っておく事は非常に重要なポイントとなっています。 フォークやナイフの使い方は特に細かなところで差がつくものですが、その中でもフォークは意外と知らないと言う人が少なくありません。

正統な使い方

自分が食べやすいように使えば良いと言う人も多いのですが、正式なフォーマルの席などではそのマナーを知っているのと知らないのとでは大きな差がつきます。そのため、基本的な使い方を知った上で、状況に応じて使い分けることも非常に多くの人の注目を集めるポイントとなってきます。 基本的にはフォークは左手で背の部分を上にして使うのが一般的で、これを逆にして使うのはテーブルマナー違反とされています。レストランでご飯などが出たときに食べやすいからと背の部分を下向きにして使う人も多いのですが、これは正式な席では決して行ってはいけません。基本的にはナイフを上手に利用しながらその部分に乗せ食べるのが一般的となっています。どうしても食べにくい場合には、端などをもらうのが良い方法です。

フレンチの技法

最近ではフランス料理店でも箸を用意しているところが多いので、気軽に頼んでみるのも良いものです。 また食事中に落としてしまった場合には。自分で拾おうとせず、係りの人に拾ってもらうのがマナーです。この場合には新しいものに交換してくれることもあり、これらの1連の動作をスマートに行ってくれるので周りの注目を集めることもありません。逆に自分でテーブルの下に潜ってしまったりすると非常に目立つ行動となり、テーブルマナーの上では恥をかくことになるので注意をしたいものです。 食器は料理に合わせて複数のものが用意されることも多いのですが、この場合には外側から使うように並べられているのが一般的です。そのため外側から使うのが基本であり、使いやすいからと途中のものを選んではいけません。 食べ終わった際にはナイフとフォークを皿の上で右側に並べておくのがポイントで、このときにはフォークを上側に向けておくのが基本です。逆に食事中にこれらを皿の上に置く場合には、ハの字型に置くとともに背の部分を上に向けておくのがポイントとなります。これらのマナーを覚えておくだけで、テーブルマナーの基本を理解していると評価されるので、覚えておくと便利です。

知っておきたい和食のテーブルマナー

和食は料理の味はもちろんのこと、その料理を盛り付けられる器を目で堪能するという楽しみもあります。日本の和食料理店で愛用される有田焼の和食器の場合、素焼きということから独特なテーブルマナーを持っているのも特徴で、あらかじめ来店する前にそのテーブルマナーを押さえておくことが大切です。その有田焼の和食器のテーブルマナーとは、必ず大皿であっても片手で持ち上げてからお箸を使って料理を取る必要があります。

大名の流儀

日本ではテーブルに据え付けられているお皿を持ち上げるのはマナー違反と思われがちですが、有田焼の和食器に限っていえばマナー違反にはなりません。これは有田焼が作り出される室町時代近辺にまで遡り、当時の朝廷でも天皇から貴族に至るまで大皿を手に取って食事を楽しんでいたと記録されています。和食の会席コースだと32品目で料理を提供されますが、最初は小鉢で次に中皿・大皿と料理がテーブルに用意されます。

大皿の使い方

大皿の場合は手に取って自身が食べる分の料理を分けますが、小鉢の場合は事前に各自の料理に小分けがされているので、手で持って取り分ける必要はありません。有田焼の和食器だと大きいお皿には手で持ちやすいように曲線が付けられてることが多いですが、小さいものは平面で主に漬物・和え物を添えてだされます。食べる時は手を添えず、そっとお箸で掬い取るようにしましょう。

和食の儀礼

和食はフレンチ・イタリアンほどのこだわったテーブルマナーはありませんが、婚礼式や法事等では重んじられる傾向があります。特に婚礼の懐石料理の際は、焼き魚がコースの最初に提供されます。先述したように大皿で出されるため、有田焼だと片手で持ち上げて切り分けるのが一般的です。この時のマナーとして注意をしないといけないのは、魚の身に対して真ん中から水平にして箸を入れないといけません。顔や腹に箸を入れるのは縁起が悪いと見なされて、マナーに反します。片手で持ち上げた状態でこの動作をするのはかなりの力を必要とするため、必ず席の横の方に介添えをお願いするのが望ましいでしょう。

締めは甘い物

和食の最後には必ず、フルーツの盛り合わせも出されます、有田焼の和食器に盛り付けられるフルーツはメロン・スイカ・アップルとなり、素焼きの良さを最大限に引き立ててくれるものです。いただく時はお箸を使うのが常で、手前から一口サイズに切り分けて食べていきましょう。基本的なテーブルマナーとなっており、さほど難しくはありません。

知って得する食べ終わりのテーブルマナー

フランス料理などが提供される高級レストランでは、食べ方だけではなく食べ終えた時にもある程度のマナーを知っておく必要があります。食べ終えたのだからもういいだろうと適当にしてお店を出てしまうと、良い印象を与えないので注意が必要です。良いお客様だったと思ってもらえるようにするためにも、食べ終わりに関するいくつかのマナーを学んでおくようにしましょう。

ナイフやフォークの置き方

まず料理を食べるのに使ったフォークやナイフの置き方です。食べ終えた時にこれらがバラバラに置かれていると、食べ方が雑な人であるとみなされ印象も良くありません。 使用したフォークやナイフは、お皿の上へ置いておくのが一般的なマナーです。この時、ナイフなどの刃先はお皿の中心へ向けて置いておくようにしましょう。利き手が右手であれば、時計の4時の辺りからお皿の中央へ向けて並べて置いておくときれいに見せることができます。一方で使わなかったフォーク類については、特に位置を変更するといったことはありません。出された時と同様にそのままにしておくだけで十分です。

ナプキンの片づけ方

次に、食べる時に太ももの上などに置いておいたナプキンの片づけ方です。お料理が提供された時はきれいに折りたたまれていたため、食べ終えたときも同じように折りたたむのが良いのではないかと思う人もいるかもしれません。しかしそうした行為は間違いです。 実はナプキンをきれいに折りたたんでしまうと、料理が美味しくなかったというメッセージをお店の人たちに伝えることになってしまうからです。美味しく頂くことができたのであれば、ナプキンはしっかり折り目をつけてたたむのではなく、軽く何度か重ねるだけで問題ありません。軽くたたんだナプキンはそのままテーブルの上に置いておくようにしましょう。 この時口元の汚れなどをナプキンで拭いて汚れている場合には、その面を内側になるようにして畳んでおくのがマナーです。汚れた部分は見えないようにするということです。

和食のマナー

もし和食のレストランに呼ばれた時などは、基本的に普段の食事で培ってきた礼儀作法で十分です。しかしお椀のようにフタが付いていた食器に関しては、料理が提供された時のように蓋を元通りにかぶせておくようにしましょう。食べる際に使用したお箸については、特に置き場所が限定されているといったことはありません。丁寧に並べて置いておけば十分です。 最後に、出された料理が余ってしまった時のマナーです。中華料理に関しては、持ち帰ることが許されています。持ち帰りたくなるほど料理が美味しかったというメッセージを示すことにもなるので、お店の方に尋ねてみると良いでしょう。

恥をかかないためのカトラリーのテーブルマナー

テーブルマナーのひとつに、カトラリーのマナーというものがあります。これはカトラリーの使い方のことで、これを間違えるのは西洋マナーのなかではあまり良いことではないと言われています。マナーといっても欧州と米国などではテーブルマナーそのものに多少の違いがあることは理解しておきましょう。

事例

たとえば、フランス料理を食べに行ったとします。テーブルの上には数種類のナイフやフォーク、スプーンがあるので、出された料理にどれを使えばいいのかわからないという人もいるかもしれません。フランス料理のコースでは、出される順番にカトラリーは並べられています。そのため使う順番は気にせずに、外側から使いましょう。一番内側になるのはデザート用のスプーンである場合はほとんどです。ですが、もしナイフやフォークが使いにくいというときは事前にお店に相談しておくと、店舗によってはお箸を出してくれるところが最近は増えているといいます。年配の方などもいるので、その方たちに配慮をした行動であり、マナー違反というわけではありません。

カトラリーの使い方

テーブルマナーではカトラリーの使い方も意識しなければいけないので、これを面倒だと感じる人もいるでしょう。たとえばナプキンは膝の上にのせておく、食器の音をたててはならないなどちょっとしたことにも疲労を感じる決まりがあるので慣れない人は大変です。また、カトラリーのテーブルマナーでよく知られているのが少し席を離れるときの置き方です。ナイフとフォークを広げたままにしておかなければならない、というものです。和食ではお箸を離しておくのは行儀が悪く失礼なことと言われています。しかし、フランス料理のマナーでは揃えておくのは食事が終わった合図、と言われているので気をつけましょう。食べている最中でも下げられてしまいます。

食事後のテーブルマナー

また、食事後にもテーブルマナーがあるので忘れないことが大切です。フォークとナイフは揃えておいてもいいのですが、膝に乗せていたナプキンはたたんではいけません。これは、料理がおいしくなかったという意味がある、と言われているため少し崩した状態で置いておくことをおすすめします。 そのほかにも、欧州と米国ではスープのすくい方に違いがあったり座り方にもマナーがあるなど大変です。事前に確認しておくといいかもしれません。ですが食事をするときに一番大切なのは、料理をおいしいと素直に感じながら笑顔で食べることです。仏頂面では相手にも失礼になるので、笑顔でおいしく食べましょう。